USBメモリについて(2)バイト単位について補足

こんにちは。河辺です。

さて、今回はUSBメモリについて第二弾です。
前回はコチラ

『USBメモリについて(1)ファイルシステム』

前回の予告で「次回はメモリの廃棄について」と予告してましたが、
いくつか質問を受けまして、今回はその内容で書きたいと思います。

 

ちょっと難しい話になりますが、覚えておいて損はありません。
特にIT関連のお仕事をされている方、ここら辺は押さえる必要ありますよ。

 

内容は『バイト単位』についての補足です。

 

最近、ハードディスク等のメディア容量の記載で
 「GiB」(ギビバイト、と読みます)
 「TiB」(テビバイト、と読みます)という表記になっているのを見た事はありませんか?

 

これは『2進接頭辞』といいまして、コンピュータ本来の扱う数字に
即した表記になっています。
通常のGB(ギガバイト)TB(テラバイト)などは『SI接頭辞』といいます。
※SI:国際単位系

これがどのような違いがあるか説明します。

まずSI接頭辞で表記された数値の場合、

KB(キロバイト)=10の3乗=1,000 Byte
MB(メガバイト)=10の6乗=1,000,000 Byte

と、ちょうどカンマの位置で区切られているので分かりやすいですね。

これが2進接頭辞の場合は

KiB(キビバイト)=2の10乗=1,024 Byte
MiB(メビバイト)=2の20乗=1,048,576 Byte

となります。
まぁこのぐらいは誤差かな、という感じですが、値が大きくなるにつれ
その差も大きくなっていきます。

TB(テラバイト)で比較してみましょう。

TB(テラバイト) =10の12乗=1,000,000,000,000 Byte
TiB(テビバイト)=  2の40乗=1,099,511,627,776 Byte

なんと約10%も差が出てしまいます。

これ以上の単位は現実的ではないので省きますが、当然これ以上に
差が開いていく事になります。

で、これだけであれば「差があるんだね、ふーん」で終わってしまいますが
皆様に影響がありそうなケースで説明しましょう。

1TBの容量があるハードディスクを例にします。

ハードディスクの容量の表記は、一般的にSI接頭辞が使われます。
1TB=1,000,000,000,000 Byte ですね。

ですが、Windows OSでは2進接頭辞で扱われます。

するとどうなるか。

Windows OS上で、その1TBハードディスクの容量は909GBと表示されます。

1TBのハードディスクなのに、100GBもどこにいったのか!

となりますよね。
容量の大きめなハードディスクやUSBメモリを買って使おうとした時、
なんか少ないな?と感じる原因がコレです。

ドライブのプロパティを見ると、違いが分かりますね。

この差について疑問に思っていた方も多いのではないでしょうか。

USB2_001.png

上の図は500GBの外付けHDDのプロパティ画面です。

左側の赤枠で囲んでいるのが「バイト数」です。
HDDの容量の表記はSI接頭辞ですから、『,』(カンマ)位置で区切って
500GB、というのが分かります。

で、右側の青枠で囲んでいるのがギガバイトでの表記なのですが、
Windows(2進接頭辞)ですので465GB、となっているのです。

ちなみに計算方法は、バイト数をカンマの数だけ1,024で割れば算出されます。
500,000,000,000÷1,024÷1,024÷1,024 ≒ 465MB
ですね。

大体は製品の箱や説明書に
 「OSにより容量が小さく表示される事があります」
などと書かれていますので、気を付けて見てみましょう。

最近ではこのような混乱がないように、2進接頭辞での表記も増えてきている

というわけです。
※本当は随分昔からあった表記方法なんですけど、普及してませんでした。
USBメモリで2進接頭辞はあまり見かけませんが、ハードディスクを購入する際、
『1TB』 『1TiB』 という2つの製品があった場合、
『1TiB』 の方が約100GBほど多いのでお得ですよ。
以上、次回はメモリ廃棄について書く予定です。

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